【スタッフ日記】包丁研ぎ
皆様、明けましておめでとう御座います。安ちゃんです。
以前ご紹介しましたが、ワタクシ日本の伝統工芸品である包丁をコツコツと集めています。高価な包丁は買えませんので、ふるさと納税を活用したりしています。
昭和から続く伝統的技術による包丁を入手するならば今を逃すわけにはいきません。
なぜならば、50年も60年もの経験を有する人間国宝的な職人の方々が70代80代となり作品を作り続けられていて、そのような方々の作品は今後時が経つにつれどんどん入手が難しくなります。後継者がない方も多く、仮に後継者がこれから修行を積んでも技術習得に50年掛かる訳で、もはや私世代には入手は不可能になります。
今回ご紹介する包丁は、日本一の包丁研師、大阪は堺の野村祥太郎さんの包丁です。
御歳80を越えられた野村さんにも後継者はいらっしゃいません。
野村さんの研がれた包丁は、極限まで薄く尖れているため、非常に繊細で、硬い魚の骨などには適していません。ところが、先日魚を捌く際にウッカリ骨に当ててしまい、気づいた時には刃がボロボロになってしまいました。
しばらく包丁片手に呆然としました。
どうしよう。。。
何やってんだ。。。自己嫌悪。。。
野村さんが研がれたことに価値がある包丁をワタクシが研ぎ直したところで何の意味もありません。
暫く悩んだ挙句、野村さんに電話を入れ、事情を説明したところ、快く研ぎ直し頂けることとなりました。
心を込めて書いた手紙と共に包丁をお送りし、暫くすると、丁寧に梱包された包丁が返送されて来ました。野村さんのメッセージ付きでした。
またその後もお電話でお話しした際にも、野村さんの研がれた包丁をド素人のワタクシが研いだら台無しになってしまう。と言うと、「最初は誰でもそうよ… 砥石に対して大体15度の角度でね…」と、なんと電話口で、優しく研ぎ方のレクチャーまでして頂き本当に感動しました。
どうでしょうか? 再び生まれ変わった野村さんの包丁です!
一生物の宝物。ちょっと勿体無くて、使う勇気が出そうもありません。大切に大切に、しばらくは眺めて楽しませて頂きます!
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