【スタッフ日記】すずり
こんにちは、安ちゃんです。
今日は『私の宝物』シリーズ。。。第?弾。。。
それは硯(すずり)です。
“すずり”とは、語源が”すみすり”から来た名称だそうです。
この硯、ずいぶん前のお話しになりますが、その昔、熊野詣でに出かけた際に購入しました。
三重県熊野市から産出される那智黒石から作られたもので、那智黒石というと、碁石などでも有名です。
店頭に沢山並ぶ那智黒石の硯、見た目は同じでも値段が全然違います。
この硯はお店の奥の方にある高価な方の硯。 これは普通の那智黒石ではなく、天然石の中でも稀にしか見つからない「玉(ぎょく)」と呼ばれる石の結晶密度の濃い硬い核にある丸い石を手彫りで削り出した「曼荼羅の径(まんだらのみち)」と名付けられた硯なのです。
その場で墨を擦らせて頂くと、力を入れなくても吸い込まれる様な滑らかさで、自然に手が動いているかの様な擦り心地に大きな衝撃を受けました。(といっても普段から擦っている訳では無いので他の硯との違いも定かでは無いのですが。。。) 世間で言うパワーストーンのように墨を擦るだけで癒やされる感じがします。
これは皇室献上品として、今上陛下や他の皇族の方々もお使いになられているとの事。
これを製作された山口光峯さんのご説明を伺う内に、この硯の魅力にすっかり取りつかれたワタクシは迷わず手に入れてしまいました。
帰宅後は専用の桐箱を作成し、神棚に上げてあります。
そんな硯を宝物として大切にしている私は書道はやりません(キッパリ) そして今後始める予定も全くありません。
しかし、心乱れた時には、ただひたすらに墨を擦る。墨擦りセラピーをしなければ!!!と、家族に勧めております。
え?ワタクシですか? う~ん、今回、ブログのために数年ぶりに箱を空けましたが、お陰様で墨を擦るほど心乱れておりませんので、なかなか機会は御座いません。