【スタッフ日記】レス・ポール
皆様こんにちは、安ちゃんです。
先日ワタクシの変わった弦楽器コレクションをご紹介しました。
今日は、エレキギターをいくつかご紹介します。
エレキギターと言うのは、弦の振動をアンプと言われる増幅器で電気的に増幅してスピーカーから大音量で音を出すギターです。
その起源は、1950年代にまで遡ります。ソリッドギターと言われる、いまロックで一番よく使われるギターの起源です。
その中でも王道中の王道。1952年、いまから72年前、ギブソン社というギターメーカーが、『レス・ポール』モデルというギターを発売しました。レス・ポールとは、ヒトの名で、実在の人物。ギタリストでもあり、発明家でもあったレス・ポールさんが作ったギターは、その後70年を過ぎた現在でもロック業界の第1線で絶対的地位を確立しているスーパーギターなのです。
以前にも少し書きましたが、1950年代、265ドルで売られていたレスポールモデルは、いまや数億円と言われています。
かくいうワタクシも、ギブソン社のレスポールや、レスポールタイプと言われるギターを沢山所有しています。勿論、数千万円のギターなぞ所有は出来ませんが、若かりしころ、当時まだ1本300万円と言われていた中古の50年代レスポールを「手の届かない存在」として買わなかった自分を恨んでいます。あの頃に借金してでも買っていれば今頃は億万長者です。。。。
我家のレスポール達。
ちょうどその頃になりますが、ワタクシなんとニューヨークのレス・ポールさんに会いに行きました。時は1991年。思い立ったが吉日、即行動。
『ギターの神様に会いたい!』という想いだけで会いに行ったのはいいものの、『会うことのみ』を目的にしていたワタクシは、会えたあとのことを何も考えていませんでした。「サインください!写真撮ってください!」それも断られてやむなく帰国・・・という想定で、当時レスポールさんが演奏家として出演していたNYマンハッタンのミッドタウンにあったライブハウスに突撃。
お店に入ると、いきなり目の前に、バーカウンターでくつろいでお酒を飲む『神様』を発見。突然の対面に緊張でガッチガチに固まってしまいました。
脳みそも固まったらしく、記憶も定かでは御座いません。今思い返しても人生最大の緊張でした。
なんせ当時レス・ポールさん76歳。ワタクシ22歳。共通の言語『無』。当時のワタクシ、言葉さえできません。
それでも神様レス・ポールさんは、異国からの若者に「日本から来たのか!さて、じゃぁゆっくり話を聞こうか。。」と、色々と話しかけてくれたのは覚えていますが、ワタクシはおそらく瞬きさえするのを忘れるくらいに緊張していたと思います。
その時のガッチガチの写真が手元にあります。奇跡的に1枚だけ。誰が撮ってくれたのかさえ覚えていません。この写真は額装して、写真の中でも手に握りしめているサイン色紙と共に飾っており、いまでは大切な宝物です。
この写真を見るたびに初々しかった自分に苦笑いをしています。